ヘルス・コミュニケーション日記
もとヒヨっ子研究者の会社員2年生が、ヘルスケア領域の話題や子育て日記、趣味等思いつきで綴ります。
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前提となるもの(コンテクスト)への理解
前回からずいぶん間が空いてしまいましたが、
杉本なおみ先生の「医療者のためのコミュニケーション入門」
自習メモ第2弾です。

本日は第3章【私たちをとりまく「コンテクスト」】から
「コンテクスト(状況的要因)依存性」について。
高コンテクスト・コミュニケーション
前提となる状況的要因に関する共通理解(「常識」)への
依存度の高いコミュニケーション」

例)業界用語のやりとり、病院など特殊な場での状況を
理解しあっているものどうしの会話、など。あ、うんの呼吸。

低コンテクスト・コミュニケーション
前提となる状況的要因に関する共通理解(「常識」)への
依存度の低いコミュニケーション」

例)お互いの背景を知らない初対面同士の会話、何かに
ついて詳しい人と全く知識が無い素人の会話

*といっても実際には両者は連続体で明確な線引きが出来る
わけではない。

乱暴だが、前者を日本的、後者を欧米的といってもいいの
かもしれない。

筆者は自分がわかっていることを相手もわかっている、
という前提や思い込みが「あてに出来る、出来ない」と
いう表現をしている。これもわかりやすい。

つまり、医療者-患者コミュニケーションの齟齬は、
高テクストコミュニケーションの現場で働く医療者が、
低テクストコミュニケーションを必要とする患者家族に
対して、コミュニケーションのモードの切り替えや訓練を
怠った状態で起きやすい、と解釈することが出来る。

筆者はまた、

高コンテクスト・コミュニケーションの
もう一つの知られざる機能は、高コンテクスト・コミュニ
ケーションを使うという行為自体が「私たちは言葉にしなく
ても分かり合える仲である」ことの証となり、親しさの
確認機能を果たすことである。


と述べている。
ここを読んで先日日本のテレビ番組「オーラの泉」で
(ビデオで見ました)江原さんが
「統合失調症のお母さんとコミュニケーションが取れない、
というのはつまり『甘えることが出来ない』ということです
よね」と言っていたのを思い出した。

甘える、愛情のやり取り、相互の信頼関係、親密さの確認
それらがコミュニケーションという言葉で日常置き換えて
受け取られていることに気付かされた思いがしたので、
印象に残っている。

高コンテクストとは、親密さと関連の強いコミュニケーション
モード。合点がいった。

この前の2章で筆者は「意味は人の中にあり」として
相手にとって理解されたかどうかということの重要性を
まず提示しているが、この章での「コンテクスト」の使い分け
の結論として、

効率化と親近感の双方を秤にかけ、当事者にとって心地よい
スタイルを探っていけばよいのではないだろうか。


としている。同感。
業界用語的な会話はそれを理解できない人に疎外感を
与えるし、親密なのに低コンテクストな会話を続けるのも
よそよそしい。一番大事なのは相手が何を望んでいるか、
相手がどういった「コンテクスト」の持ち主なのかを
最初にきちんと理解してそれに応じたコミュニケーション
モードを採用すること、そしてその後の経過に応じて
相手に合わせて(ここが多分一番大事なのだろう)調整
していくことだろう。

筆者はこの後、誤解に基づいたコンテクストの使い分けが
起きないようにするための方法について説明しているが、
自分はこれを「調整」するための重要な要素として
「何を話しても何を聞いても良い雰囲気」があるか否か、
があると思う。

この前提(There is no stupid question!)が無いと、
人はおかしいと思っても確認を躊躇するし、ちょっとした
確認の機会が失われてしまう。



平易な言葉でわかりやすく書かれた良い教科書です。

今後も1章ずつ時間を見つけて読んで考えて行きたいと
思います。
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【2007/09/17 23:54】 | 参考書籍 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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東京都世田谷区在住のじょに~です。長年慣れ親しんだ杉並区を離れ、先月隣の区に引っ越しました(ついでにハンドルネームも会社で頂いたコードネーム?に改名^^;)。興味があるのはヘルスケア領域のビジネス、ヘルスコミュニケーション(特にメディア経由)、シリアスゲームの医療健康分野における活用、医療ドラマ、医療者患者関係、医師支援、ワークライフバランス、翻訳、子育て、映画など。数年前南カリフォルニア大学(USC)でヘルスコミュニケーションについて学びました。帰国後は企業で医療分野のビジネスに取り組んでいます。通信制MBAでMBA取得。もともと看護師ですが博士号(医学)は社会医学領域で取得。シリアスゲームによるヘルスコミュニケーションにも興味を持っています。
引越し先にも慣れ、世田谷の畑の多さに驚きつつ、近所や公園を二人の息子達と散歩しつつ考えたことや日々学んだことなど書き続けていきたいと思います。

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