今週の水曜日にfinal debateがあるので準備をしています。
自分は今回はアシスタントであってdebaterではないので 気楽ではあるのですが、ロジカルシンキング/問題解決の 実践の場としての参謀役なので、できるだけのことは しておきたい感じ。 現時点での戦略の基本路線は以下。 ・撤退の現実可能性に焦点を絞った議論を展開する ・撤退自体には賛成し、是非の議論には関わらない ・イラク戦争自体の大義、正当性と撤退問題を区別して 議論する:正当性がなかった(でっちあげだった)ことは イラクの治安その他現状を鑑みれば即時撤退の理由にならない。 ・ブッシュ大統領が拒否権を発動することがほぼ確実で、 それを議会でひっくり返すことが現状難しいことから、 Affirmativeチームの主張 「2007年中に撤退を開始または完了する」は現実上 ほぼ不可能、という現実の事情を(是非の議論ではなく) 敢えてエビデンスの一つと捉える。
世論や状況からすると我がNegativeチーム
(「2007年中のイラク撤退を行うべきではない」という立場) は非常に旗色が悪い、と当初思っていました。 が、調べてみて必ずしもそうではないし、仮に圧倒的不利な 立場で議論するとしても、敢えてそういう立場で考え、 エビデンスを集め、戦略を練ることこそ、 academic debateを学ぶ意義であると作業を通して感じます。 当然ですが、主張するには、反論するには勉強(良い情報に 基づいた理解と考察)が必要です。 勉強は視座を与え、相反する双方の主張の正しい点、 間違っている点を浮き彫りにする、相手の立場を 「他人事」と思わなくなる、などの効用があります。 真剣なacademic debateの意義は多いなと感じます。 情報収集を通してイラクの現状だけでなく歴史的なことや 今まで知らなかったことを大いに学び、米国という国に対する 理解が深まりました。興味ある方のためにいくつか日本の方も 知っておくべきと感じる情報(日本語)をシェアします。 イラクからの声を翻訳している日本語サイト: Baghdad Burning:イラク人女性が書くブログ 著者リヴァーベンド(ハンドルネーム)に関する記述は こちら。 イラク情勢に関するポータルサイト イラク情勢ニュース ここでも日本語訳されてリンクされているジャーナリスト Dahr Jamail氏のサイト(英語)が情報量豊富です。 上記2つのサイト(イラクからの生の声)に共通しているのは 市民にとって米軍の在留が安全や治安に貢献しているとは 思われていないことがわかる、ということです。 勿論、米軍や米国関係者の存在によって救われた命、救われた イラク人の仕事もあります。例えばこの弁護士さんの事例。 バディー・アライフ・イザトへのインタビュー その他、歴史的なことで知らなかったこと、認識していなかったこと: ベトナム戦争から学ぶ視座: ジャーナリスト松尾氏による記事 ベトナム撤退のほうがまし イラク「出口」戦略の苦悩 今回の調査の趣旨からずれるんですが知らなかったもので: ベトナム戦争に韓国軍が参加してベトナム民間人に対して 旧日本軍の三光作戦に似たことをやっていたこと。 99年5月256号ハンギョレ21 即時撤退または出来るだけ早期の撤退を主張する識者の 論点はそのままAffirmativeチームの主張の論点として シミュレートできるので、それにどれだけ反論、反証できるか という資料として使えます。 日本語でわかりやすかったのは以下の二つ。 (撤退の是非は論じないので反証する必要が無い内容も 多いんですが) 田中宇氏の論点 疲弊する米軍 大前研一氏の論点 イラク問題の解決は米軍の完全撤退以外にない 今回の調査はあくまでAcademic debateのためのものなので、 例え「勝てない」トピックや立場でも、「負けない」試合を することの技術を学ぶ場でもあります。 本末転倒のようですが、勝ち負けに関係なく最大限の努力を する、というのはそういうことだと思いますし、そういった 議論を通じて圧倒的な主張に見えるもののメッキがはがれる、 という効果もあります。ここで前回の南十字星☆さんの質問に 再び応えるとしたら、両極端の2者に分かれて議論することで、 その間のグレーだったり中間の主張も吸収されることも 多いのです。だから賛成反対の2チームで議論することには 意味があると現時点では感じています。 パートナーのブリタは頭の良い女の子で米国育ちなのに 非常に客観的に状況を理解していて感心します。 自分とのグループワークで彼女が何らかのシナジーを 獲得できればいいな、と思っています。 他のチームの内容も参考になるものがあったので 後日レポートしましょう。 ![]() |
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