ヘルス・コミュニケーション日記
もとヒヨっ子研究者の会社員2年生が、ヘルスケア領域の話題や子育て日記、趣味等思いつきで綴ります。
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日本語に訳しにくい単語
って多々ありますね。
最近翻訳仕事が多いので標記に直面することが多いんですが、
ちょっとメモ代わりに。皆さんならどう訳します?

advocacy

initiative

strategy

portfolio
advocacy:唱導や(権利などの)擁護
詳しくは英辞郎をどうぞ。

USCの講義を受けていてヘルスコミュニケーション関連の
講義に限らずよく聞く単語のひとつです。
ニュースなんかでも普通に聞くんですが、
とても日本語にしにくい。上記の訳語はなんか違う感じが
するんですよね。
市民の側からの政治的活動(市の政策を変えるとか)でも
使われますし、public speakingの文脈でもよく出てきます。
この単語や同様のアクション、概念、団体に
通底しているのは「世の中や仕組みは自分たちで変えるもの」
(または「変えられるもの」)
という思想のような気がする今日この頃。

日本でなじまない理由はなんでしょう?


initiative:主導(権)、率先
詳しくは英辞郎をどうぞ。

上のadvocacyにちょっと似てる部分ありますね。
政府関連の新しい政策を推し進めるための委員会とか
何かの新しい動きを支援するためのパイロット団体
の名称にもこれがついてること多いです。

イニシアチブという日本語も使われてますが非常に
限定的に使われている印象があります。

実際の文脈では「~委員会」とか「~部門」なんて
訳したくなることが多々あるわけですね。


strategy:戦略、戦術、方法
詳しくは英辞郎をどうぞ。

日本では一般的な印象のある「戦略的」という言葉。
でもこちらのstrategicという言葉の使い方と随分
異なる印象があります。日常生活でよく使われてる印象
があるんですよね。
「良く考えて勝つためにどうすればいいか工夫しなさい」
的な文脈で
You have to be strategic.
と言ってたりしますし。

日本語の「戦略」という単語にはどうしても戦争用語?
日常用語ではない、という印象があるように感じます。


portfolio:資産管理、紙バサミ、書類入れ、ポートフォリオ
英辞郎はこちら

医療関連の文章で出てこられると毎回訳語に苦労します。
ビジネス領域の文章でも混ざってますね。
いつも資産管理、というわけではないですし。

初めてHollywood, Health & Societyに挨拶に行って
調査研究のインターンとしてお手伝いさせてくれと
お願いしたときに、所長のVickiがこの言葉を使っていって
ました。
It must be good for your portfolio, too.
あなた自身にとってもいい話よね?
ってな文脈でしたが。

あと昔書いたこの記事でも
ポートフォリオ・マネージャーなる職種の方が
出てきます。資産といっても、お金のことばかり
やってる、というより、組織が抱える問題とその解決のための
打ち手に責任を持つ(それらの一覧や対応表を把握している)
職種という印象でした。

portfolioも米国では普通に使われている感あり。
でも日本語のカタカナ「ポートフォリオ」は随分
浮世離れした単語、という印象。


上記以外にも、そもそもcommunicationがちゃんと訳せない
ことしばしば。こちらでは日本語で言う
広報・情報公開・市民向け情報提供、それらの企画運営
全部をまぜてOffice of Communicationがやっている
ことがよくあります(大学でも公的組織でも企業でも)。
単に日本語の「コミュニケーション」と訳せば良いわけ
ではないんですよね。ムズカシ。

上記に共通したり関連する要素として

1.背景となる思想や常識が異なるので、うわべだけ
 使って訳語をあてても、正しい理解が得にくい。
2.複数ある意味や使い方のごく一部(大抵ひとつだけ)
 をその言葉の「訳語」として採用、定着してしまって
 いるので日本語のカタカナ語が誤解のもとになる
 (Japanese Englishの弊害)
3.先人の誤訳・誤用による間違った理解の普及

などがありそうです。
さて、昨日に引き続き今日も繰り返しましょう。

「翻訳は恐ろしい」

でも翻訳業(フリーランスという意味でも、概念的な、
という意味でも)の端くれとしてはやらざるを得ないん
ですよね~。責任の重大さを感じつつ日々仕事するしか
ないわけで。あとは自分が間違っているかもしれない、
という「恐怖」「畏怖」のような感覚を常に持ち続ける
ということでしょうか。

今日は春晴れのUSCキャンパスからお送りしました。
あったかくて気持ち良いです。
・・・そういえば、Gilmore Girlsというドラマのロケをこの数日キャンパス内で
やってました

日本と違うのは学生を制限してないっていうか、
うっかりすると撮影場所に知らない人が入り込んだり
する現場管理のルーズさ。。。お国柄かな。
機材やスタッフを見ていると映画学校時代を思い出して
わくわくしますね^^。
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【2007/03/30 12:06】 | 英語修行 | コメント(7) |
<<マーチマッドネスも終盤 | ホーム | ヘルスコミュニケーションとは(訳語編)>>
コメント
こんにちはー。ご無沙汰しております。
自分も今ちょっと論文(一部)の翻訳をしていて、
日常的に英語で使っていることばをいざ訳すとなると
なんとも言えない違和感がたっぷりです。。。
完全な等価性は無理ですが、
それでももうちょっとマシなものがあるはず…
と試行錯誤の今日この頃です。
【2007/03/31 13:15】 URL | おかぴ #g7WJt4tw[ 編集]
じゃあ、もう一個リストに付け加えようか?
identity

日本の文化にそもそもない発想を翻訳するのは、本当に骨の折れる作業だと思います。ただ、誤解を招くくらいなら、文脈によって異なる訳語を当てことを恐れる必要はないのでは?
日本語は世界でも稀有な部類に属する表意文字を主に用いる言語ですが、だからこそ表意文字の組み合わせで新たな言葉を編み出しやすいという優れた特徴がありますよね。
少なくとも高齢化社会の日本で、「日本語にないからカタカナのまま取り入れてしまえ」というのは安易・不親切・横暴だと思います。

逆に表音文字しか持たない言語が日本語を取り込むときは、sushiにせよ、mangaにせよ、「丸写し」しか方法を持ちません。次に英語に取り込まれる日本語の候補は、ワンガリ・マータイさんの推奨するmottainaiのようですね。

そうそう、管理人さんが米国にいる間に、ぜひアメリカ人に次の日本語を英語のvocaburaryに加えるよう言ってやってくれ。

herikutsu=屁理屈

【2007/03/31 23:18】 URL | 南十字星☆ #-[ 編集]
おかぴさまコメントありがとうございます。
そうですね。試行錯誤しかないんですよね。
正確さだけでなく日本語としてどうか、ということが
重要ですし。自分は翻訳業としてはまだまだ
半人前ですが続けてきて良かったと思える
仕事のひとつです。継続はなんとやら・・・で。

南十字星☆ さまコメントありがとうございます。
驚くほどウィキペディアに記載されている日本語
は覆いよね。mottainaiも書いてあった。
http://en.wikipedia.org/wiki/Mottainai
herikutsuはまだだね。
ご指摘のとおり、文脈によって訳し分ける
必要はその都度生じるよね。今やってる仕事でも
resources(情報資源)とmaterials(資料)
がごっちゃに原文で使われてて、公的な文書では
正確性を期すために訳語を統一しようという
こちら側の姿勢が前提としてある場合が多い
んだけど、それと全くバッティングするんだよね。
そんなことしょっちゅうですな。
原文の書き手のセンスも少しずつ感じるように
なるね。日々修行でごんす。
カタカナ語は自戒したいと思います。
【2007/04/01 01:56】 URL | taka #-[ 編集]
もう一つ、思いついたこと。
typhoonの訳語として「台風」を造り出したほどの傑作ではないが、明治の人々はconceptの訳語として「概念」を造語したらしい。
表意文字の利点を生かして、“訳語を造語する”というのも選択肢に加えてはいかが?

べっちゃんの造語が広辞苑に収載される日も遠くはない!?(笑)がんばって!
【2007/04/01 23:51】 URL | 南十字星☆ #-[ 編集]
あんがと。
造語かあ。知的遊びとして習慣にしていくと
いいのかもね。でも今後そういう必要のある
外来語は益々増えていくかもね。
明治の先人の知恵や工夫を今に活かせる
現代人でありたいね。
【2007/04/02 03:00】 URL | taka #-[ 編集]
しつこくてごめんなさい。言語の話は大好きなもんで。

中国語には表音文字がないため、現代でも固有名詞以外はすべての外来語を「意訳」造語し、漢字の熟語に直して取り込んでいます。
中国語では、advocacyやportfolio、identityなんて、どう訳すんだろうね。周りに中国人がいたら聞いてみたら?
意外な「妙訳」のヒントが見えてくるかもしれないよ。
【2007/04/04 00:42】 URL | 南十字星☆ #-[ 編集]
http://world.altavista.com/

http://www.worldlingo.com/en/products_services/worldlingo_translator.html
のEnglish⇒Chinese翻訳によると

advocacy: 擁護

initiative: 主動性

strategy: 戦略

portfolio: 股份單
??意味知らず

communication: 通信

resource: 資源

だって、半ば当たり前、半ばなるほど
という感じ。でも確かに中国語翻訳から
ヒントを得ることはありそうだね。

英語の次は中国語にチャレンジする
つもりなので(昔ちょっとやってた)
その辺もおいおいね。
【2007/04/04 02:46】 URL | taka #-[ 編集]
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東京都世田谷区在住のじょに~です。長年慣れ親しんだ杉並区を離れ、先月隣の区に引っ越しました(ついでにハンドルネームも会社で頂いたコードネーム?に改名^^;)。興味があるのはヘルスケア領域のビジネス、ヘルスコミュニケーション(特にメディア経由)、シリアスゲームの医療健康分野における活用、医療ドラマ、医療者患者関係、医師支援、ワークライフバランス、翻訳、子育て、映画など。数年前南カリフォルニア大学(USC)でヘルスコミュニケーションについて学びました。帰国後は企業で医療分野のビジネスに取り組んでいます。通信制MBAでMBA取得。もともと看護師ですが博士号(医学)は社会医学領域で取得。シリアスゲームによるヘルスコミュニケーションにも興味を持っています。
引越し先にも慣れ、世田谷の畑の多さに驚きつつ、近所や公園を二人の息子達と散歩しつつ考えたことや日々学んだことなど書き続けていきたいと思います。

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