ヘルス・コミュニケーション日記
もとヒヨっ子研究者の会社員2年生が、ヘルスケア領域の話題や子育て日記、趣味等思いつきで綴ります。
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【私見その5】良い医者が探せるようになったら・・・
前回に続き、現役小児科K先生からのメールをご本人の承諾を
得て紹介します。前回は「良い医者の定義が難しい」
という話から、日ごろ感じている問題について
書いていただきましたが、今回は更に本質的な
お話です。


以下に引用。
--
特に最近の医療側と患者側の関係はともすると
寂しいものがあります。
お互いに相手を信用できていないことが前面に出て、
誰の得にもならないのにお互いの足を引っ張り合ってる
印象があります。

医療側は患者からの非難を恐れるあまり、
重症医療に対して手を引き、結果として医師・看護婦不足に
陥っています。
せっかく身を粉にして勤務をしているのに、最善を尽くして
いるにもかかわらず不幸にも結果が良くないと非難される
ことがあり、熱意と善意を持ってあたっている仕事に
みあう社会的/経済的恩恵を受けられなくなっています。

そりゃあ、みんな安きに流れます。
地方の病院で長時間労働するよりも、都会の病院で
9時-5時の生活を望むのでしょう。

ただ、医療側のコミュニケーション技術の低下が、
信頼関係の低下を招いている気がします。
これまでは、「先生にお任せします」と言わせて
説明もろくにしなかった時代の弊害でしょうか?

一方、患者側も医療事故に対する過剰な反応の結果、
医療供給量を低下させ自分の手で首をしめるような
ことになっています。

医療側は持てる情報を適切に患者に与え
(それが専門職の役割です)、
患者も不安・心配・疑問は隠さずにその場で問い、
お互いに尊敬の念を持った良好な人間関係を築き
両者にとってストレスの少ない医療サービスを
形成したいものです。

余談ですが、ここで紹介された「飲み屋のマスター」の
話ですが、少し思い出すことがあります。

聖路加の細谷亮太先生(小児科医です)の著作で
引用された話ですが(引用の引用ですみません)、
人間が病気になったときに治療して命を永らえる
ことばかりがよいことではなく、高齢になってからの
病の中には、そこで天寿を全うする天命のようなものが
あり、上手に死んでいくことも十分に尊重されるべきことだ、
という主旨の話です。
尊厳死、よりも一段階上の考え方だと思います。

つらい治療を受けて生命の維持だけを目指すよりも、
よい時間を過ごしていこう、というのが
ターミナルケアや尊厳死の考え方だと思いますが、
そうではなく、病気を治すことすら最初から
目指さないという考え方です。

非常に強烈な印象の死生観だと思います。
つまり、人間は誰しも最終的には死を迎えるということを
積極的に享受し、ある時期になった病気が天命なんだ、
ということでしょう。

(ご本人に聞かないとわかりませんが)管理人さんの
知り合いのマスターにとっては病気の治癒は
第1目標ではなかったのかもしれません。
治癒率(もしくは、延命の確率)があがるかもしれない
選択肢をとるよりも、信頼する医師との関係の中で過ごし、
結果として治癒に至らなかったとしても
後悔しない、という意思があったのかもしれません。

病気になるのは神(?)から賜ったもので、
それに逆らうのは人間のすべきことではない、という
考え方もあります。
宗教観は日本人にとって理解が困難な場合もあります。

難しいです。
まだまだ理解するには僕は若すぎるのかもしれません。

--

以上引用終わり。


医療場面における意思決定は、患者さん本人の
宗教観や死生観と直結します。大事な議論だと思います。
先日紹介したマスターの正直な心象がどこにあったのか、
今となっては確認する術がありませんが、少なくとも
ご本人が納得して医療を受けられたことは確かです。

これは最低にして基本のラインですね。
その上で、高い治療成績を示して欲しい、結果がうまく
行って欲しい。勝手なようですが、それが管理人はじめ、
医療を受ける側の素朴な願いです。

このシリーズ、もう少し続きます。
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東京都世田谷区在住のじょに~です。長年慣れ親しんだ杉並区を離れ、先月隣の区に引っ越しました(ついでにハンドルネームも会社で頂いたコードネーム?に改名^^;)。興味があるのはヘルスケア領域のビジネス、ヘルスコミュニケーション(特にメディア経由)、シリアスゲームの医療健康分野における活用、医療ドラマ、医療者患者関係、医師支援、ワークライフバランス、翻訳、子育て、映画など。数年前南カリフォルニア大学(USC)でヘルスコミュニケーションについて学びました。帰国後は企業で医療分野のビジネスに取り組んでいます。通信制MBAでMBA取得。もともと看護師ですが博士号(医学)は社会医学領域で取得。シリアスゲームによるヘルスコミュニケーションにも興味を持っています。
引越し先にも慣れ、世田谷の畑の多さに驚きつつ、近所や公園を二人の息子達と散歩しつつ考えたことや日々学んだことなど書き続けていきたいと思います。

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