いつも勉強させてもらっているTaejunomicsさんが
良い医者が探せるようになったら・・・、というエントリを組まれていたので、 自分も思うまま考えて見ます。 今はテレビドラマやビデオゲームなど、物語系のマスメディア を活用したヘルスコミュニケーション・デザインをメインに 勉強していますが、もともと医療や健康に関する コミュニケーションに興味が湧いたのは、看護師として 病院勤務していたころの医者と患者の間に立った経験と 身近な人から相談されて「良い医者を探す」体験を いくつかしたことからでした。
そういった体験の際に感じたのは、
・人は自分の限界を超えることにチャレンジしない ・人は見たいことしか見ない、信じたいことしか信じない ⇒患者が難解な疾病構造や手術のリスクについてどう 反応するか、という部分です。 ・信頼できる情報を得るには、内部情報に頼るしかない ⇒結局同業者の評判(一種のピアレビュー?)に頼る しかありませんでした。患者の評判は的を得ているようで かなりバイアスがかかっていて効率が悪いです。 勿論同業者の評判もいつも「真実」とは限りません。 これを呼んでくださった医師の方々も同意されると 思うのですが、そもそも「良い医者の定義」とは何か? というところから考える必要があるのでしょうね。 95%くらい間違えない素晴らしい医者でも、その人の 時にたまたま不運が重なって間違ったり、最善ではない 判断をしたとしたら、その患者にとってはその医者は 「良い医者」ではない。 患者側のニーズに命や生活が懸かっている以上、その 切実度はひどく高いので、医者にとっては5%のミスでも、 患者にとってはゼロか100かです。 また、すごく腕の良い医者でも患者への対応が悪かったり ひどく待たされたり(腕が良い⇒人気がある⇒混む)、 素行がわるかったりするとどうでしょうか。 人は意外とみかけや表面的なことで相手の能力まで 判断してしまうものです。 腕は悪いが、天井が高くてきれいな診察室にいる口のうまい (丁寧に話を聞いてくれる「だけ」の)イケ面な医者と、 腕は良いが、汚くて天井の低い診察室にいる無口でむすっと してて(ほとんど会話してくれない)素行が悪い医者と、 普通はどちらを取るでしょうか。 勿論こちらのニーズ(命に関わるような手術か、単なる 風邪か、自分自身か、年とった親や幼い息子か)にもよると 思いますし、腕も良くてコミュニケーションスキルも高い 医者を育てる努力をするのが第一なのですが、現行では 全てを満たした医者を探すのは難しく、上記両極端な 例えの間で、自分なりに判断していくしかないことが 多いように思います。 そう考えると、良い医者を探すには、まずこの困難な 「良い医者の定義」をクリアする必要がありそうです。 自分が答えをもっているわけではありませんが、 書きながらいろんなエピソードを思い出したので、 医者の友人・読者たちの意見を期待しつつ、自分なりに 考えていきたいと思います。 47thさんのふぉーりん・あとにーの憂鬱でも、 医療法人の株式会社化雑考 (1)-(5)があるので 興味ある方は是非ご覧ください。上記エントリの最後に (1)-(4)へのリンクがあります。経済・経営・法務の 視点からの考察ですが、コメント欄の皆さんの議論も含め、 日本の医師や医療が直面している問題を外(特に法曹の視点) から見るとこうなのだ、というのが非常に勉強になります。 ![]() |
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