ヘルス・コミュニケーション日記
もとヒヨっ子研究者の会社員2年生が、ヘルスケア領域の話題や子育て日記、趣味等思いつきで綴ります。
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
【--/--/-- --:--】 | スポンサー広告 |
わかりあうということ
他にやるべきことが多々あるのだが、自分にとってこのブログは
考えたことの記録メモでもあるので、忘れないように
書いておきたい。

コミュニケーションという言葉や営みが目指す目標の中に
「相互にわかりあう」「意思疎通する」というものがある。

看護職としてトレーニングを受けた際に言われたのは
「わかった気にならない」ことの重要性である。

わからないことはわからない。
見えないことは見えない。
自分に感じ取れないことは、やはり感じ取れない。

そういうことである。

看護職として接する患者、という存在は何かしらの問題を
抱えて自分の前に出現する。痛みだったり、精神的な問題
だったり、助けを求めている場合もある。
その際にこちらは専門知識やその他の感性をフル稼働して
問題解決に当たることを要求されるのだが、
「思い込み」によって失敗することが多々ある。

わからないことは本人に聞くしかない。
聞いてもわからないことは検査データや医師の診断等を
もとに判断していくしかない。それでもわからないことは
わからない。

痛いはずが無いとこちらが思っても、相手が痛いと言えば
痛いのだ。
どんなに想像力を働かせようと視覚・聴覚その他に
ハンディのある人の世界や生活そのものを体験することは
出来ない。

そういう体験があるから、「わかりあう」という言葉が
目標に出るといつも思い出す。
勿論臨床におけるヘルスコミュニケーションと
マスを相手にしたヘルスコミュニケーションは方法論も
目的も異なるので区分けが必要だが、前提としてあるのは
厳密な意味で人が「分かり合えるわけがない」という
想いである。

そしてだからこそ自分の領域で言うと、
日々の病院業務や学問で扱うべきこと・目標とすべきこと
なのだということも自覚している。

メディア・コミュニケーションはいい例だ。
同じドラマ・同じCMを見ても感じ方は人それぞれだし
好みもそれぞれだ。全く異なる世界を1つのメッセージから
体験しているといってもいい。
なのでマスメディアを活用したヘルスコミュニケーション
事業(キャンペーンやEntertainment Educationなど)の
評価は、「行動変容」というわかりやすい結果を
最終目標の評価指標とするのだろう。
人は言葉よりも行動で、より忠実にその人自身を表現する。

別の視点で考えてみる。
性格や外見が親子で似ている場合がある。
自分などはそういう場合に「似てるね~」と気楽に
言ってしまうが(ポジティブな意味で)、
言われた側が不快に思っていることはあり得る。

つまり、「親の嫌なところを見てきて、そういう風に
なりたくないと数年~数十年努力してきた自分」の
何があなたにわかるのか、ということである。

それでも似てしまうのがDNAの怖いところだが。

これと同じことは日常よくある気がする。
付き合いの薄い人からわかってもらえないのは許せる。
もともと期待してないから。
でも信頼している人や付き合いの長い人などから
「わかってもらってないのだ」と気づかされる瞬間は
(人それぞれだろうが)それなりにがっかりする。

「何がわからないのかがわからない人」にどうアプローチ
するかについて先日少し考えた
が、そういう考察の前提
としてこういう「分かり合えない」前提は必須であった。

ほんの少し重なったり、わかった気になったり、
共感したりできた瞬間を本人に感じて欲しくてそこまで
誘導する努力が、教師という仕事では営まれているのだろう。
錯覚かもしれない、思い込みかもしれないが、人の
コミュニケーションにはそれしか方法がないのだ、
というのも事実か。

だからこそ人は分かり合えたと感じる瞬間を覚えている
のだろうし、気持ちよく感じるのだろうし、求めるの
だと思う。
言語コミュニケーションで欠落した部分のコミュニケーション
を、スポーツや舞踏・マッサージやセックスといった
皮膚感覚・身体感覚に求めるのは自然なことだと思う。
人だって動物だし。

思うに医療現場は、
言語コミュニケーションと身体コミュニケションが交錯する
からこそ(働く側としては)面白いし、逆にややこしくて
やっかいなのだろう。

なんだか当たり前のことを書いているが、
原稿仕事の締め切りに追われつつ、講義課題のために
必死に英語論文を読みつつ、日々問題が変化し
夜中に泣き止まない&寝ない赤ん坊を前にして
寝ぼけながらあれこれ攻略方法を考えている、
そんな夜中3時すぎに考えたことだと言うと、
ちょっとは面白くなるかな。
(いや、単なる現実逃避か)

自分は寄生獣のミギーが目指した世界(テレパシーの世界?)
に行けるわけではない。
地を這うように同じ営みを繰り返すのみだ。
人に出来ることを人なりに。
スポンサーサイト
【2005/11/13 01:50】 | お仕事・研究・学び | コメント(0) |
<<ロスのスーパーは寒い | ホーム | 風呂嫌いはいつから風呂嫌いと成るや>>
コメント
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する

ブログ内検索

最近の記事

カテゴリー

プロフィール

じょに~

Author:じょに~
**お探しの情報は上のサイト内検索かカテゴリから探索願います** 古い記事は下の方の月別のリンクからどうぞ。
----------------------
東京都世田谷区在住のじょに~です。長年慣れ親しんだ杉並区を離れ、先月隣の区に引っ越しました(ついでにハンドルネームも会社で頂いたコードネーム?に改名^^;)。興味があるのはヘルスケア領域のビジネス、ヘルスコミュニケーション(特にメディア経由)、シリアスゲームの医療健康分野における活用、医療ドラマ、医療者患者関係、医師支援、ワークライフバランス、翻訳、子育て、映画など。数年前南カリフォルニア大学(USC)でヘルスコミュニケーションについて学びました。帰国後は企業で医療分野のビジネスに取り組んでいます。通信制MBAでMBA取得。もともと看護師ですが博士号(医学)は社会医学領域で取得。シリアスゲームによるヘルスコミュニケーションにも興味を持っています。
引越し先にも慣れ、世田谷の畑の多さに驚きつつ、近所や公園を二人の息子達と散歩しつつ考えたことや日々学んだことなど書き続けていきたいと思います。

プロフィール詳細はこちら参照ください。

*運営ポリシーについて
当ブログはリンクフリーです。
トラックバック機能はエントリによっては使用しません。あしからずご了承ください。ご意見・ご批判・ご質問歓迎しますが、建設的・学術的な批判以外の個人の誹謗中傷・管理人に関わりの無い宣伝広告目的のもの・意味不明なコメントやTBは削除する場合があります。

*コメント・TBについて
スパムがひどいので日本語限定&承認制にしてあります(最近スパムコメントが急増してサーバー制限をしているのでうまくコメントできない場合があります。その場合は以下にメールください)。
takabeppu[at]gmail[dot]com
[at]をアットマークに[dot]を.に代えて送信願います。

*アフィリエイトについて
書籍・音楽CD等の紹介の際、amazonその他のアフィリエイトを使用しています(Google Adsense検討中)。

カレンダー

07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -

月別アーカイブ

リンク

おすすめサイト はないろ よしきくん

このブログをリンクに追加する

RSSフィード

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。