ヘルス・コミュニケーション日記
もとヒヨっ子研究者の会社員2年生が、ヘルスケア領域の話題や子育て日記、趣味等思いつきで綴ります。
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【書籍紹介】「関係の空気」「場の空気」冷泉彰彦著 その1

日本文化とコミュニケーション・教育制度・リーダーシップ・
などに興味をお持ちの方にはオススメです。
昨日紹介した「判断力はどうすれば身につくのか」と合わせて
読むと、理解に相乗効果が生まれると感じました。

日本語という日本におけるコミュニケーションの大前提に
対して、新たな見方を教えてもらいました。

米国のヘルスコミュニケーション分野の蓄積を、日本へ
どのようにカスタマイズして導入するのか良いのか(または
その必要はどの程度あるのか)考えている管理人
としては、非常に重要なヒントをいただいた気がしています。
--
白眉と感じた第3章場の空気~『「空気の研究」』から30年~
と、第4章「空気」のメカニズムと日本語
を中心にポイントをご紹介します。

・「空気」の定義
そもそも著者の言う「空気」とは何なのか?
端的に表現している部分を引用します。

前章まで、「関係の空気」が日本語におけるコミュニケーションの重要な要素であることを議論してきた。会話に直接出てこない価値観や過去の経験など、言外の情報を表面的な会話に足し合わせることで総合的なコミュニケーションを進めて行くことは、日本語の長所だとも言える。

「空気」とはいわゆる「空気読めよお前、」とか「場の空気の
読めないヤツだなあ」という場合の「空気」のことです。
著者は日本語のコミュニケーションのあり方と実体験に
基づいた日本社会におけるビジネスの場や政治・報道のあり方
について「空気」の作用を紹介していきます。

・構成要素とポイント
「空気」を理解するうえで重要なことがいくつかあります。
管理人の理解のまま以下に列挙すると
①省略表現が印象や連帯を強くする(あ、うんの呼吸)
「例の件、どうなった?」
「ああ、あれですか、あっちにふっときました」
⇒業界用語、専門用語、省略が使われやすい気風を生む
② ①を実現するためには多くの了解事項や共通認識が
必要となる(顔をつなぐ、顔をつぶさない、場の文化を共有する)
⇒ビジネスの場では日ごろからの膨大な「準備作業」が必要となる
③その結果として外部者が排除されやすい力動が働く
⇒新入社員・途中入社社員・海外帰り・産休明け
④効果として「会話における対等性」を生む
⇒1対1の時は対等な会話を生む重要な要素となることが多い。
良い効果を生むときは意思疎通が早く濃密であるが、逆に
「対等性」が失われた環境では「空気」の良さが機能しない。
「対等性」を生み出すツールとして相手との距離感を
取りやすい「です・ます」調の会話が挙げられる。
⑤山本七平氏による先行文献『「空気」の研究』の存在


などです。非常に日本的で、日本語が特殊な言語であり
日本社会・日本文化を体現している重要な要素であることが
読んでいくとわかってきます。

・「空気」=「国民感情」
さらに著者は近年は「空気」が「国民感情」という表現に
形を変えて「国家の最高権力を握った」というお墨付きを
得た観すらある、と指摘し警戒しています。

・「水」
ホリエモン報道のプロセスにも表出しているように、
「空気」が大きなダイナミズムを生み、そして自然に収束
していくパターンについても⑤の山本氏の定義から
「水」(=通常性)という言葉を使って説明しています。

「水」をさす、という表現からのレトリックなのだと
思いますが、「水」=「日本の伝統的価値観に基づく情況倫理」
が、場や社会を席巻した「空気」を収束させる働きを
持っている、とのこと。

ホリエモン:
「空気」:実力主義・既存の価値観の破壊・「想定内」
「水」:検察「額に汗するものが報われる社会」

小泉改革への反論
「空気」:格差社会論
「水」:「人間は皆平等」

バブル崩壊
「空気」:バブル全盛時代のあらゆる社会気風
「水」:「平成の鬼平」こと三重野康氏
「平均的なサラリーマンが通勤圏にマイホームを
持てないような事態は異常だ」

管理人が何より重要だと感じているのは、
文化や社会現象が言語のあり方に規定されて進行している、
という事実です。

表現(言語:メッセージデザイン)と
本質(内容:伝えるべきこと・変えるべきこと)の
関連性を見る思いがしました。

中途半端で申し訳ありませんが、時間がなくなったので本日はここまで。
今やっている仕事と関連するので明日も引き続きご紹介
します。
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【2006/07/08 07:27】 | 参考書籍 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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東京都世田谷区在住のじょに~です。長年慣れ親しんだ杉並区を離れ、先月隣の区に引っ越しました(ついでにハンドルネームも会社で頂いたコードネーム?に改名^^;)。興味があるのはヘルスケア領域のビジネス、ヘルスコミュニケーション(特にメディア経由)、シリアスゲームの医療健康分野における活用、医療ドラマ、医療者患者関係、医師支援、ワークライフバランス、翻訳、子育て、映画など。数年前南カリフォルニア大学(USC)でヘルスコミュニケーションについて学びました。帰国後は企業で医療分野のビジネスに取り組んでいます。通信制MBAでMBA取得。もともと看護師ですが博士号(医学)は社会医学領域で取得。シリアスゲームによるヘルスコミュニケーションにも興味を持っています。
引越し先にも慣れ、世田谷の畑の多さに驚きつつ、近所や公園を二人の息子達と散歩しつつ考えたことや日々学んだことなど書き続けていきたいと思います。

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