ヘルス・コミュニケーション日記
もとヒヨっ子研究者の会社員2年生が、ヘルスケア領域の話題や子育て日記、趣味等思いつきで綴ります。
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国家による強制措置や対応における「科学的根拠」が間違っていた場合
ヤツが泣き出した&録画しそこねて全部は見れなかった
のだが、本日のNHKのクローズアップ現代で
「ハンセン病」に関する特集を
やっていた(以下NHK公式ウェブより勝手に引用)

5月8日(月)放送
ハンセン病 奪われた命
~胎児標本はなぜ作られたのか~


全国のハンセン病療養所に人工早産や人工流産によると
見られる114体の胎児の「標本」が残されていることが
厚生労働省の調査で明らかになって1年。いま関係者が
少しずつその重い口を開き始めている。かつて国が進めた
隔離政策。患者たちは外出を厳しく制限されただけでなく
出生を管理する法律によって子どもを作ることも許され
なかった。三千件を越す強制堕胎が少なくとも昭和30年代
まで行われたことがわかっている。子どもを奪われた悲しみ。
抵抗できなかった無念。そして罪の意識。「標本」の存在は
晩年を迎えた母親たちに長年しまいこんできた辛い記憶を
不意に呼び起こさせる転機となった。妊娠中絶はなぜ
行われたのか。中絶に関わった元医師や職員の証言と
資料によってその実態と背景を明らかにするとともに、
決して癒されない心の傷を負いながら生き続ける女性たちの
人生を見つめる。
(NO.2236)

スタジオゲスト : 和泉 眞蔵さん
    (ハンセン病専門医)
非常に痛ましいエピソードだった。
お子さんへの想いが番組に出てくる当事者それぞれで
異なるのもまた痛ましい。

さて、ここから番組から少し離れるが、
以前からヘルスコミュニケーションや
科学コミュニケーションを学んでいて思うことのひとつに、

「科学的根拠」の「真実」とは
「ほんとうにほんとうか?」

というのがあった。そしてそれが間違ったときに
国家や専門家がどういう対応・保障が取れるのか?
が重要だ、とも感じてきた。
なぜなら「科学は間違うことがある」からだ。

「科学的根拠に基づいた」とされる意思決定が
「間違っていた」例が日本において少なくとも
2つある。ハンセン病と水俣病だ。


ハンセン病隔離政策:どこがどのように「間違っていた」の
かはウィキペディアに詳しい
米国で治療薬が発見された1943年から1996年まで実に
50年近くも最新の科学的根拠に基づいた政策に転換されず、
謝罪も保証もなされぬままであったことは理解できない。
しかし当時の為政者や担当省庁や専門家(医師)は
「科学的根拠」をもとに政策を維持した。。。。
先進国としては恥ずべきことだし当時の医師や研究者や
政策決定者は個人レベルで責任を取らなければ
ならないだろう。

水俣病:国の対応が遅れ、被害が拡大。しかも認定に
これだけ時間がかかり今なお問題が解決していない。
国家としての被害者への謝罪も遅い上、保証も不十分との声
も多い。こちらもウィキさまに詳しい。
メディアの罪についても、メディア(特に新聞)内部から
自責の念や反省の念はかなり聞こえてくる(「新聞研究」など
に特集も散見される)。


間違った理由には
・政治的な背景
・経済的な背景

の両方があるだろう。その基礎には科学的根拠に
基づかない偏見や誤解があるが、直接的には
「判断ミス」や「科学的根拠作成」やそれに基づく「判断の
プロセスにおけるミス」を助長したポリティクス
(様々なレベルの政治的判断)に基づいた過ちが
発生しているはずだ。

先日メモしたように科学がポリティクスから逃れることは
難しい。

そして「科学的根拠・判断」が間違っている可能性について
あまりに関係者・権威者が妄信的・ナイーブであったように思う。
本来の科学とは不完全性と未知の可能性への畏怖を
内包したものであるはずなのに・・・

そのミスの代価はあまりに大きい。
そして多数派にとって他人事である限り
(被害者や当事者が少ない・またはadvocacy能力に
長けていなかった場合)
改善や変革が起こりにくいのも日本社会の特徴の1つだ。

だって50年だよ。かかりすぎだよ。



同様の例は日本国内だけでも他に多数あるように思う。
思い出し次第またメモしよう。

医療健康分野だけでなく、科学コミュニケーションに
おいてこのトピックは避けて通れない領域であるし
今後も考えていかなければいけないトピックだ。
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【2006/05/08 23:24】 | お仕事・研究・学び | トラックバック(0) | コメント(0) |
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東京都世田谷区在住のじょに~です。長年慣れ親しんだ杉並区を離れ、先月隣の区に引っ越しました(ついでにハンドルネームも会社で頂いたコードネーム?に改名^^;)。興味があるのはヘルスケア領域のビジネス、ヘルスコミュニケーション(特にメディア経由)、シリアスゲームの医療健康分野における活用、医療ドラマ、医療者患者関係、医師支援、ワークライフバランス、翻訳、子育て、映画など。数年前南カリフォルニア大学(USC)でヘルスコミュニケーションについて学びました。帰国後は企業で医療分野のビジネスに取り組んでいます。通信制MBAでMBA取得。もともと看護師ですが博士号(医学)は社会医学領域で取得。シリアスゲームによるヘルスコミュニケーションにも興味を持っています。
引越し先にも慣れ、世田谷の畑の多さに驚きつつ、近所や公園を二人の息子達と散歩しつつ考えたことや日々学んだことなど書き続けていきたいと思います。

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