ヘルス・コミュニケーション日記
もとヒヨっ子研究者の会社員2年生が、ヘルスケア領域の話題や子育て日記、趣味等思いつきで綴ります。
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「菊と刀」:日本文化とヘルスコミュニケーション(その1)
この「菊と刀」という本、ご存知でしょうか。

ルース・ベネディクトという文化人類学者が
第二次大戦中に米軍から依頼を受けて行った
日本文化研究の集大成です。

米軍が日本に対してより効果的で円滑な占領方針を
たてるための質的研究です。
日本人に反米思想を惹起させないための分析とその結果
生まれた知恵が詰っている本のようです(まだ未読)。

が、学術書ではなく米国内の世論誘導(形成)のために
(日本人に厳しくなりすぎないために:厳しくしすぎると
今の中東のように反米思想が盛り上がってその後の
アジア・ロシア外交戦略上ややこしくなるので)
一般書として非常にわかりやすい文言で書かれたそうです。

で、これは功を奏したというわけですが、弊害として
米国人にも誤解されてしまった部分があるというのです。
日本へは翻訳者の誤解により間違った認識が定着している
とのこと。

詳細は

森貞彦先生による『菊と刀』注解

に詳しいです。
自身の専門とも関連して非常に勉強になるので、論文仕事の
合間にこの森先生のウェブで1日1ページずつ学習させて
もらうことにしました。
詳細はこのウェブをご覧になるのが早いのですが、
「菊と刀」の脱構築・脱神話の取り組みです。
著書も出されてます。

興味ある方は是非どうぞ。

管理人がこのウェブ並びに森先生のお仕事に興味を
持ったのは、ヘルスコミュニケーションというジャンルを
学び進めていくうちに(そして日本における博士論文作業の
進め方の課題と向き合ううちに)感じてきた「文化」という
存在の大きさからです。

米国で培われたノウハウが日本でそのまま通用しないことは
多々あります。日本とは何なのか、日本文化とはどのような
違いを米国文化と持った存在なのか。

それらを同時に整理しつつ研究を進め学んでいくことが
重要であると感じ始めているわけです。
その意味でこの本は米国の優れた文化人類学者による
日本文化研究の書(しかも一般書)です。
この稀有な機会を逃すことはありません。

しかも森先生によると、当時の学会の大家や
オピニオンリーダー達が翻訳のミスも手伝って誤った
認識の流布(今様に言うと「風説の流布」に当たるの
でしょうか?)に貢献してしまったという指摘です。
これは翻訳業もやりつつヘルスコミュニケーション研究を
行っている管理人としては大変重要な教養となるでしょう。

森先生のおかげでウェブで貴重な学習機会を得た、という
わけです。逐次学んだことと自分の研究上の興味との
リンク部分を整理していきたいと思っています。

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【2006/02/23 00:42】 | 参考書籍 | トラックバック(0) | コメント(2) |
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コメント
拝啓 偶然、貴方のホームページを拝見して私のホームページと著書が大きく取り挙げられていることを知り、まことに嬉しく存じます。有難うございます。
 私は医学のことは知りませんが、学部では機械工学の勉強をしました。こういう、一見文化とは無縁のような分野でも、日本には西欧やアメリカとは違った事情があることに気付いて文化の勉強を始めたのです。それでベネディクトが日本を研究する時にeverythingを取り挙げねばならなかったということがよく理解できたのですが、初めから文化を専門にしてきた人たちにはそういうセンスが乏しいのかもしれません。その点、貴方はむしろ恵まれた条件を持って居られると言っても良いように思います。しっかり精進なさることを期待します。
 ではこれにて失礼sます。  森貞彦
【2006/02/27 00:17】 URL | Mori Sadahiko #-[ 編集]
森先生 

直々のコメントを頂き、ありがとうございました。
誠に感激です!
別メールにてご挨拶させていただきました。

渡米する前は医学・医療の問題を文化のせいに
するのは「逃げ」のような気がしていましたが、
こちらで先進的な取り組みに邁進している人たち
に接し、日本の現状との違いを肌で感じ、
「文化」の存在の大きさを認めざるを得
ない気がしています。逆にそこに理解やものの
考え方の筋道が少しでも得られれば、具体的な
方策作りに役立つのではないかと考えます。

ヘルスコミュニケーションのみでなく、その基礎と
なる科学コミュニケーション上も大変重要な
ことだと思っています。

今後ともご指導・ご鞭撻いただけると幸いです。

管理人taka
【2006/02/27 00:36】 URL | taka #-[ 編集]
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東京都世田谷区在住のじょに~です。長年慣れ親しんだ杉並区を離れ、先月隣の区に引っ越しました(ついでにハンドルネームも会社で頂いたコードネーム?に改名^^;)。興味があるのはヘルスケア領域のビジネス、ヘルスコミュニケーション(特にメディア経由)、シリアスゲームの医療健康分野における活用、医療ドラマ、医療者患者関係、医師支援、ワークライフバランス、翻訳、子育て、映画など。数年前南カリフォルニア大学(USC)でヘルスコミュニケーションについて学びました。帰国後は企業で医療分野のビジネスに取り組んでいます。通信制MBAでMBA取得。もともと看護師ですが博士号(医学)は社会医学領域で取得。シリアスゲームによるヘルスコミュニケーションにも興味を持っています。
引越し先にも慣れ、世田谷の畑の多さに驚きつつ、近所や公園を二人の息子達と散歩しつつ考えたことや日々学んだことなど書き続けていきたいと思います。

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