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ヘルス・コミュニケーション日記
もとヒヨっ子研究者の会社員2年生が、ヘルスケア領域の話題や子育て日記、趣味等思いつきで綴ります。
予防接種とヘルスコミュニケーション
いやあ遅くなってしまいました。両K先生ごめんなさい。

過日ヤツの米国カリフォルニア州における小児予防接種体験に
ついて思うところを書きました
が(これも)、日本で実際に診療
している友人の小児科医師2名に教えていただいた内容を元に、
現時点でわかったこと、考えたことを数回に分けて
(1回ではなが~くなってしまうので)整理したいと思います。
ご興味のある方、お付き合いください。

最初に現時点での自分たち夫婦の結論と、私が研究上
考えていることを整理してみます。

1.カリフォルニアでルーティンになっている予防接種は全て
受ける。
⇒理由は上記友人2名の日本人小児科医の意見と、
こちらの主治医である米国人(でも日系人)小児科医の
意見と、いわゆる「予防接種の害」とされている情報を
照らし合わせて検討し、夫婦二人で話し合って、
1つ1つの予防接種の意味についてある程度の納得を
得たからです。その詳細は後述。
反対派としてホメオパシー領域の意見を挙げ、また
医師側・ホメオパシー側双方の視点から、
親の心情について考えます。
(注:自分は代替医療としてのホメオパシーを常用して
いますし、専門家(ホメオパス)に知人もいます。
今回の議論はホメオパシーの価値や効用を否定するものでは
ないと考えています)

2.予防接種をめぐるヘルスコミュニケーションは
研究の余地(または必要性)がある。
⇒米国では特にカリフォルニアでは(他の州はどうなっている
かまだ知りません。調べてみます)法的に義務化しています。
勿論抜け穴はあって、親の主張として拒否して理解ある医師を
見つけて書類を書いてもらったり、学校側と直談判すること
で、学校に入学したり進学する上では支障はないことも
多いようです(あくまで伝聞情報なので正確ではない
かもしれませんが)。

なので、それほどの強制力ではないという見方もできます。
が、法による一定の強制力がある点は現在の日本とは異なります。
「法で規定されていないならなんか怖いからやらない」、
という論理構造で接種を受けない日本の親はきっといるはずです(この部分あくまで推測)。

小児科の先生方(特に高度医療を提供している医療機関の
小児科医)は、日々感染症から重症になってしまう小児を
扱っています(時には死に至る)。
予防接種を受けていれば死ななくて済んだかもしれない
子供達の現実に向き合う先生方の忸怩(じくじ)たる想い
はその言葉から非常に強く伝わってきます(後日紹介します)

翻って親は自分の子が重症になった場合、また自分の子を
介して他の子(しかも予防接種を受けてないかもしれない子)
に感染させる可能性(加害者になる可能性)について
あまり具体的なイメージや知識を持っていません。

予防接種反対派の意見を唱える人たちが100%間違っている
といえない部分もありますが、重要なのは医師は結果責任を
負いますが、現行法上規定のほとんどない代替医療者
(国家資格で認められている職能は除く)は
結果責任を負わないまたは負えない現状にあります。
(この点については慎重な議論が必要なので現時点での
つっこみは保留してください)
つまり医療ミス(または介入ミス)に対する責任の取り方
が根本的に異なる、ということです。

また、小児科の先生方も社会啓発に尽力してきた歴史が
ありますが、現時点での予防接種普及率に不満のある小児科医
がいる(少なくとも上記2名の先生方はそうでした)という
ことは、その社会啓発活動の結果が不満足なものである
ことを意味しています(法的に強制することも含めて)。
この点は以前からこのブログでも主張しているように、
「医者のやれることには限界がある」ことを示しています。
全てを医者に押し付けるのではなく、該当する領域の職能
を人材育成する必要があります。ヘルスコミュニケーションの
専門家はその1つに当たると考えます(勿論医師が
トレーニングを受けてヘルスコミュニケーターになることは
可能です)。

さて、ここまで来てこのトピックがどんぴしゃ
ヘルスコミュニケーション領域の研究テーマである
ことがわかります。

つまり医学側に予防接種の効用はエビデンスがはっきりして
いて、医師の姿勢もある程度決まっている。が、代替療法を
はじめとする「反対派」の主張を選択する親もある程度いて
双方は相容れない様相を呈している。そこにはEBMという
医師側の方法論や地域全体、国全体の健康を守るための
社会防衛、という公衆衛生的な立場と、重症化した際の
具体的なイメージを持っていない「自分の子」の利益に
フォーカスがある親との相容れない目的の違いもあります。

社会認知・情報を吟味して選択する能力(リテラシー)・
コミュニケーションの問題です。

というわけで管理人の現時点での思いつきアイデアは

「予防接種に関する理解を深める上での戦略を練る」
必要がある、ということです。

具体的には・・・
1.親に重症化した場合のイメージ・理解を普及させる
⇒ただこれは慎重にやる必要があります。差別の元凶と
なる可能性があるので。エイズ予防の普及啓発ですでに
そういった点は常識となっています。怖がらせるだけでは
根本解決しません。
方法論の選択肢については後日いくつか紹介します。

2.医師の主張ではなく、反対派の主張を選択する
親(個人的な印象としては決してインテリジェンスの
低い人たちばかりではありません:むしろ高い親ほど
調べて中途半端な知識に納得して予防接種を受けさせない、
という選択にいたる場合があるように推測します)の
心理構造に踏み込む
⇒なぜ理解力も子供への愛情もある親が「予防接種を受け
させない」という選択をするのか。この点を深く理解しない
と解決はないと考えます。メディアのせい、反対派である
ホメオパシーを代表とする代替医療実施者のせいだけでは
ないはずです。先日紹介したソーシャル・マーケティング
基本です(敵を知り己を知らば百戦危うからず)



う~んちょっと整理が不十分でわかりにくかったかも
しれませんが、次回以降こういった問題をもう少し
掘り下げて考えたいと思います。

未熟な議論もあると思いますが、重要なことだと
感じています。興味ある方はお付き合いください。
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【2006/01/30 23:58】 | お仕事・研究・学び | トラックバック(0) | コメント(1) |
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【2011/05/25 20:06】 | #[ 編集]
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東京都世田谷区在住のじょに~です。長年慣れ親しんだ杉並区を離れ、先月隣の区に引っ越しました(ついでにハンドルネームも会社で頂いたコードネーム?に改名^^;)。興味があるのはヘルスケア領域のビジネス、ヘルスコミュニケーション(特にメディア経由)、シリアスゲームの医療健康分野における活用、医療ドラマ、医療者患者関係、医師支援、ワークライフバランス、翻訳、子育て、映画など。数年前南カリフォルニア大学(USC)でヘルスコミュニケーションについて学びました。帰国後は企業で医療分野のビジネスに取り組んでいます。通信制MBAでMBA取得。もともと看護師ですが博士号(医学)は社会医学領域で取得。シリアスゲームによるヘルスコミュニケーションにも興味を持っています。
引越し先にも慣れ、世田谷の畑の多さに驚きつつ、近所や公園を二人の息子達と散歩しつつ考えたことや日々学んだことなど書き続けていきたいと思います。

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